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国やぶれて田中あり

田中兄弟社の兄です

田中とコンクリート どちらが強いか(強制労働ツアー2)

 2月14日。
 織姫と彦星と菅原道真公が互いの身体にチョコをぬりあう日です。ダークマターダークマターフェアトレードがおりなす壮大な天体ショー、夜空の茶色い奇跡。つらくなったら心にフタをしろ。

 私のもとにも、ほうぼうの美少女のみなさんからチョコがあつまりました。
 美少女のみなさん、ほんとうにありがとうございました。
 私ばかりちやほやされる、というのは、至極当然のことです。しかし、ときには太郎ちゃんのこともおもいだしてやってください。
 進化の過程でおおきく差がついてしまいましたが、かれらもどうやらおなじヒト科であるようなのです。分類学上は。
 おもいだすだけでかまいません。えさをあたえる必要はない。

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 那須の夜空には、こなごなになった光のかけらがちりばめられていました。
 私たち田中一門は、静謐な夜の底で酒と化していました。

 「こんなに星空がきれいなのに、あの娘はいない」
 がうたうようにいうのです。
 あの娘がいないったって、そらあ呼んでないんだからいないのはあたりまえです。
 しかし、私とて粋人のはしくれ。地方のかんちがいした喫茶店の店主ほどにはもちあわせています、ポエトリーを。やはりこういった場で、野暮をいいたくはないものです。
 私は、満を持して応じました。
 「こんなに星空がきれいだから、あの娘はいないんじゃないかな」
 それをきいた太郎ちゃんがニコニコしながらいいました。
 「うん、ごめん、今のすっごいテキトーだったよね」
 太郎ちゃんにはデリカシーがたりない。

 翌朝。きよらにそそぐ朝日の中で、あらかじめおもてにだしておいた缶ビールがひえていました。それはのこり雪の温度です。
 運転だからのめない、というかわいそうなに遠慮して、私はふた缶だけのみました。冬の朝がのどにしみていくようでした。
 また、私だけがのむ、というのもいかにも気がひけたので、太郎ちゃんにもひと缶あけさせて、共犯者にしたてあげました。
 いまにしておもえば、これがよくなかったのです。おなかに。

 恩師のご予定があって、午前中にはおいとますることになっていました。
 出発前。車のまえで、恩師がのろくでもない人生をただしい方向へみちびいていました。
 はめずらしいことですが、口もはさまず神妙に耳をかたむけていました。
 その間、私と太郎ちゃんおなかの闇はどんどんふかまっていきました。
 お話がはじまるまえからがまんしていたのです。ふたりはプリキュア Splash Star

 もるか。もらざるか。
 どちらももらざるか。どちらかが一方もるか。両者もるか。(2bit運子コンピュータ)
 時系列不問・順不同でおおくりする強制労働ツアー記第二回。いきなりの二日目にしてクライマックスです。
 次回、慟哭の脱糞編をおたのしみに。ネタバレになるが、いつどこで思いをとげるか、という分岐があるのみで、脱糞以外のルートはない。

 後にきいたことですが、このときの格納容器にも二段熟カレーがしあがってきていたといいます。
 田中一門は一蓮托生。