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国やぶれて田中あり

田中兄弟社の兄です

勝間さん、田中で幸せになれますか(東東京ラブストーリー 第一話 ケンイチ氏(うじ)、セックスしよでござるの巻)

 春、爛漫。

 気分一新、新シリーズです。人糞や馬糞の話にはもうあきたでしょう。
 まんをじして、断続的に恋バナをしていきたいとおもいます。
 花のかおりのひとときをおたのしみください。

 そう、われわれ田中一門こそ、恋おおき家柄。関東随一の恋愛舎弟なのです。
 ARBとかよく知らないけど、多分全員抱いたぜ。
 伊達ではないのです。弟は石橋凌さんにそっくりな女性にせまられたことがあるのです。
 いやしくもバンドマンのはしくれとして、これほどの果報者がほかにおりましょうか。えのんくんさえ、これには到底およびますまいて。
 この悲恋の物語は本人の口から直接きいたほうがクッソウケる胸にしみるものがあるので、ここでは割愛させていただきます。

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 第一話の舞台は、恋の街秋葉原
 地図の上では、千代田区外神田です。アウトサイドオブゴッドファーム。

 その昔、コノエ・マシュマロとなのる怪人物とバンドをくんでいましたが、彼のかいた「小籠包」という曲のサビ頭の詞が「千代田区~外神田~♪」とうたいあげるものでした。
 全体としてはデリバリーヘルスに勤務する女性が胸のうちを吐露するという内容であったが、そういうものをなぜ私がうたわなければいけないのか当時の私にはわからなかったので、本人にうたってもらった記憶がある。

 私は、パーツショップの前の路傍で工作員をまっていました。
 工作員は私のたのもしい友人です。エフェクター製作およひmod、エレキギターのサーキット周りのメンテおよびmodを一任しています。そういうことは自分でやりたくない。
 読者のみなさんにはきれいどころ登場の期待があったかもしれませんが、残念ながら男性です。

 さて、アキバのはずれに、男オタクふたり。
 腐ったみなさんむけの腐れ恋がはじまってしまうのでしょうか。

 なんとここに、さらに太郎ちゃんがおとずれます。
 太郎ちゃんの陰嚢コイルを軸に私と工作員の菊がデイジーチェーンSCSI花びら回転するという展開なのでしょうか。尻アルバスさけちゃうよう。

 さにあらずさにあらず。太郎ちゃん、ホットプラグしまってください。

 私は、とおりを往来する忍者ちゃんに目をうばわれていました。
 忍者ちゃん。忍者カフェとかいう店の店員さんたちです。
 忍者カフェ 不忍本陣。つまらないことをもうしあげるようでほんとうにしのびないのですが、忍んでいるのか忍んでいないのか判然としない。

 この忍者ちゃんたちがどのようにあられもない格好をしているか。Google先生のお力にすがったほうがつたわるのですが、私としてもこころみにすこしばかりつづってみましょう。
 もうあっちゃこっちゃ露出しよるし、忍者だかなんだかよくわからねえ。
 どちらかというとアラビアンナイトということばのほうがにあいそうな、妖艶なチラリズムの塊。それが白昼の電気街を肩で風切り闊歩していくのです。

 これを最高とよばずして、なにを最高とよびましょう。

 VAPEとよばれる一種の電子たばこがあります。専用の香水を小型の機械に充填し、電熱でたいて吸引するというものです。VAPE用の香水は非常にたくさんの酒類が市場にでまわっています。
 工作員がこれにこっているのですが、秋葉原の忍者ちゃんカフェは、なぜかこのVAPE専門店と併設されています。
 きくところによると、ここでVAPEグッズをかうと忍者ちゃんからなにかしらのサービスがうけられるとの由。
 工作員のVAPEぐるいに乗じて、このお店に凸ることにしました。

 入店するとつきあたりの壁に棚がしつらえてあり、たくさんのVAPEの小瓶がならんでいます。ショーケースの中にはVAPEの機械。土地柄、アニメ作品とのコラボモデルなども。
 忍者ちゃんがつめるレジの奥にカフェがあり、中では客のスケベ侍どもと忍者ちゃんたちがニンニンおおさわぎ。はじめたい、ニン活。
 工作員がVAPEの味見をはじめました。私が割り勘でVAPEをかって特典をうけようといいだし、みながこれにのったのです。
 特典は忍者ちゃんとのチェキ。これで当分晩のおかずにはこまらぬというもの。

 15分ほどでVAPEの選定がおわりました。この間私は忍者ちゃんの装束の上に絶妙な量のっている贅肉の機微などを目を皿のようにしてたのしみながらまっていたのですが、同時にひとつの懸念にとらわれてもいました。
 ころあいをみはからって私はそれを、おそるおそる口の端にのぼせました。

 「このチェキっていうの、カフェ利用ないともらえねえんじゃねえか?」

 工作員も太郎ちゃんも、その点には薄々かんづいていたようなのです。
 なにごとにも仕事が丁寧な工作員がその場でといあわせてくれました。
 案の定。レシートをもってカフェに入店すると、チェキがもらえるとの由。入店なくしてチェキなし。ニンニンされざるものチェキるべからず。

 私は田中一門の棟梁として、決然とふるまいました。
 即座に日をあらためることをきめ、工作員と太郎ちゃんをともなっていさぎよく店をでました。

 カフェを利用するもちあわせがなかったのではない。
 こころの準備がまだだ。