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国やぶれて田中あり

田中兄弟社の兄です

ガイアの田中

 このエントリーには吐瀉物が登場します。苦手な方はよまないでください。
 しかし、それが得意な方ってのもどうかとおもうというか、私としてはそういうビデオとかあの、星月まゆらさんとかすきなんですけど、べつにそういう話でもないというか、全員よまないほうがいいんじゃないかこれ。

 www.youtube.com

 あつまって朝まで音をだすということをしました。
 砂糖鳥です。

 リハスタで夜明かし。何年ぶりのことでしょう。
 前回リハ後の打ち上げの折、その場のいきおいできめてしまったのですが、翌日にdone on (a) NEET rockのリハがはいってしまいました。
 done on (a) NEET rock側からは「寝過ごしたら打ち上げの費用を負担せよ」とのお達しがあり、ない袖はふれないので寝過ごしたらそのまま遁走しようという悲壮な覚悟をきめました。

 しかし、覚悟というのは一旦きまってしまえばそれまでなのです。
 翌日のことはなにもかんがえず、オールリハ、全力でぶちかましました。

 結果として、想像をこえる充実がえられました。
 曲作りのためのセッションでは無尽蔵にリフとメロがわきだして、こわいくらいでした。
 時間をかけてひとりでメロからアレンジの細部にいたるまでしつらえるのが私の本来のスタイルなので、これがバンドの曲作りか、と感動をおぼえました。

 ただ、午前5時頃にリハおわってないのに学生ノリで飲酒した結果最悪になりました。
 さいわいにも最悪のジャムは20分間ほどでしたが、私など意識の9割を喪失してしまっており、記憶の断片にはマイナーペンタを適当にペロペロするやつをやっている時間帯すらあります。とても録音をききかえす気にはなれません。
 あとで話したら全員「これ何でやってんだろう、はやくおわんないかな」とおもっていたことが判明しました。
 やはり演奏前に酒をのむべきではない。

 友人のドラマーである奇跡の二本松はやんちゃ時代、たいそうきこしめしてリハにのぞんだ結果、備品のドラムセットにリバースするという武勇伝をのこしました。
 ドラマーのリバースといえばユーチューブに有名な動画があります(どうしてもみたい方は各自検索してください)。あの動画のように本番中ならまだパフォーマンス性がありますが、リハスタでのそれは単なる迷惑行為です。絶対に真似しないでください。

 奇跡の二本松はどこでもリバースするひみつ道具みたいな男です。
 飲み屋ばっかはいってるビルのエレベーターでなしとげたときは、私がかえろうとする他のお客さんを階段に誘導する係をやらされ、心労で胃がおかしくなりました。ツレがエレベーターで吐いたから5階から階段で下りてくれなんてさすがにいいづらいよ。

 エレベーター内の清掃がおわり、二本松をはこびだしたはいいものの、彼は当然のようにこの世からさっていました。
 彼はそのようにして関東のいたるところでのたれ死んでいたのですが、そんなときいつも車を出して自宅におくりとどけてくれる夢のようにやさしい女の子がいたのです。
 しかるに奇跡の二本松は、むかえにきてくれた女の子にたいして「俺がいつたのんだ」と悪態をついて不可逆的にブチキレさせるという偉業を達成していました。まさに奇跡です。
 結果としてその夜、彼女がSOSにおうじてくれることはなく、奇跡の二本松の死体は私たちの手で処理しなければならない状況になりました。

 タダでむかえにきてくれている妙齢の女性にたいしてすらそのいいざまですから、私たちがタクシーで家までおくりとどけても運賃が本人から回収できるみこみは一切ありません。それをみずからが負担するという発想は、その場のだれにもありませんでした。だいいちタクシーの中で第二撃をはなたれたら収拾がつかない。
 また、いつ唐突に蘇ってテポドン2号を発射するかわからない金狼を背中にかついであるくバカはいません。二本松輸送路線は最初から選択肢にありませんでした。

 私たちはコンビニで酒とつまみを買ってから、路傍にころがした二本松の死体をかこんで酒盛りをはじめました。
 そのうち蘇生して自力で帰宅するだろうとはかんがえられたのですが、放置するほど薄情にもなれなかったのです。
 私たちはとりとめもない話をし、またときおり奇跡の二本松を罵ってみたり、蹴ってみたりしつつ、のみあかしました。

 夜も白むころ、二本松は唐突に息をふきかえしました。
 「お」
 彼はキョロキョロとあたりをみまわし、即座に状況をさっしたようでした。酒さえのまなければ、頭も性格もわるくない男なのです。
 「アー、うわー」
  私たちはつかれた苦笑いをうかべていたと思います。二本松もバツがわるそうに苦笑しました。
 「うん。俺、アレだわ。うん。全然(記憶が)ないわ」
 「だろうな」
 「うん。ごめん。ほんとごめん。アー」
 「まあまあ。とりあえずかえろっか」
 「うん、かえるわ」
 私たちは徒歩で自宅をめざしました。それぞれが足をひきずるようにしていましたが、二本松は案外かろやかなあしどりでした。その夜、真人間らしい生活リズムにいちばんちかいものをただひとり維持していたのは、皮肉にも彼であったのです。

 そんなことはしかし、日常茶飯事だった。
 いい時代だったな。

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